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おもしろブックまとめ
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千葉市にある病院の心臓血管外科で手術を受けた患者7人が、4~6月の3か月間に死亡していたことがわかりました。同院では調査検討委員会を立ち上げて原因究明に当たり、調査結果がまとまるまで開心術などの手術は中止するとしています。患者の相次ぐ死亡となると、「医療過誤」という言葉が頭をよぎります。

心臓の手術であり、また、たまたまリスクの高い患者が集まった可能性も考えられるため、このケースがただちに医療過誤だと判定されるわけではありません。追って厚生労働省などの調査も入り、判断が下されるでしょう。ところで、そもそも医療過誤とはどういう事態を指すのでしょうか? ここでは、医療過誤とは何なのかについて考えてみましょう。


◆医療過誤・医療ミス・医療事故

「医療過誤」と同じように使われる言葉に、「医療ミス」や「医療事故」があります。「医療ミス」は不可抗力ではなく、医療従事者に過失があった場合を指します。医療裁判などにおいて患者が勝訴し、医療従事者に責任があると認定されるような場合です。「医療事故」は、医療を行う中で生じたすべての事故を指しています。不可抗力で起きた事態はもちろん、患者だけでなく、医療従事者に起きた事故も含まれます。

「医療過誤」は、医療事故のうち事故発生の予見可能性や結果を回避する可能性があるにもかかわらず、医師や看護師など医療従事者の過失によって患者が損害を与えられた場合を指す言葉です。つまり、医療過誤は、医療事故のうち法律上、医師や看護師などの医療従事者に損害賠償の請求を求めることができるもの、ということになります。


◆患者視点と医学的根拠

言い換えれば、医療過誤という言葉には、「患者の立場」という視点が込められています。治療を受けて思わぬ結果が生じた場合、納得がいかずに医療過誤を疑うケースもあります。その時に医療過誤だと判断されるためには、実施した(しなかった)治療が医学的に間違っていて、その間違いのために、死亡や後遺症などの悪い結果に至ったと判断される必要があります。もちろん、医療過誤の認定のあるなしにかかわらず、悪い結果については、どうしてそうなったのか原因を探り、再発防止策を病院に求めることも大切です。


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